お正月SS

「っていうかさぁ……。何でおれがキュウビモンの格好しなくちゃいけないワケ??!!」
サンダーは、グレイに向かって噛み付くように抗議の声を上げる。
「ん? 戌年だからv」
グレイは笑顔でそう返す。
「いや、そうじゃなくて、何でおれが仮装なんかしなくちゃいけないのかって聞いてんだよ!」
サンダーは更にそう抗議する。
「え~、良いじゃん。サンダーはどんな格好してもかわいいんだからさv」
しかしグレイは笑顔のままでそう答えた。
「あのさ……。そーゆーの、ブラコンって言うんじゃないの?!!」
サンダーは即座にそう返す。
「ベッツに良いだろ、そんなの。個人の自由だ。」
堪える様子もなく、グレイは軽くそう応える。
「……だからサンダーが言いたいのはそういう事じゃないだろ?;」
オルトは、呆れたようにそうツッコミを入れる。
「え~? じゃあ、オレも仮装するか? テイルモンとか。」
グレイはそんなツッコミも軽く受け流す。
「それはヤメテ、キモイから。」
サンダーはしれっとそう言う。
「いやだからツッコム所も違うだろ;」
オルトはサンダーにもツッコミを入れる。
「あ、じゃあレナモンならどうだ?」
グレイは弟の冷たいツッコミにもめげずにそう言う。
「だからそうじゃねぇって言ってんだよ!!」
オルトは更にツッコミを入れる。
「じゃあ……プロットモンにでも変化(へんげ)しようか? ラブラモンでも良いけど。」
グレイはツッコミもものともせずにそう言う。
「だから論点が違うって言ってんの聞こえてんのかよお前!!!」
オルトはついに声を荒げてツッコム。
「あ、それともガルルモンとかグルルモンの方が良いか?」
それでもグレイには全く効かない。
「だーかーらー!!!」
……と、オルトが叫んだ所で、オルトとグレイを少量の水滴が襲う。
しかし、2人はそれを間一髪で避けた。
恐る恐る、水滴の飛んで来たほうを2人が向くと、そこにはサンダーが笑顔で立っていた。
「グレイ、オルトロス。水浴びしたくないなら少し黙っててくれる? あと、グレイはおれのコレ取って。今すぐ。」
サンダーは、笑顔のまま2人にそう言った。
その言葉に、オルトは押し黙り、グレイはしぶしぶサンダーに着けていた衣装(?)と小道具を外した。

今年も良い年でありますように……。



はい、今年はギャグっぽく始めてみました。
コレを見た方が、誰か一人でもクスリと笑ってくれると幸いです。
ちなみに、グレイもオルトも火属性なため、水を操るサンダーには最終的に勝てません。
(口喧嘩くらいなら2人とも軽く勝てますが;)


© Rakuten Group, Inc.